回復期・維持期対応施設が見つかる~ 脳梗塞のリハビリ施設ガイド » リハビリと併せて行いたい脳梗塞再発予防の生活習慣

リハビリと併せて行いたい脳梗塞再発予防の生活習慣

脳梗塞の再発は、生活習慣を見直すことで予防できる!

脳梗塞の再発を予防する上で、生活習慣を整えることはとても大切なことです。生活の中で、どのようなことに注意して、何をすればいいのか、主な8つのポイントをご紹介します。

自分のペースでできる運動習慣を身につける

適度な運動には、血圧を下げる効果があります。血糖値や中性脂肪値を下げ、善玉のHDLコレステロールを増やし、悪玉のLDLコレステロールを減らします。麻痺がない人は、心臓への負担が少ない有酸素運動(散歩・水泳など)を1日30分程度、週2回行うのがおすすめです。麻痺がある人は、その場でできる体操など軽い運動をしましょう。

喫煙は再発リスクの中でも大きな要因

喫煙すると血管に傷がつき、炎症が促進されて動脈硬化が進み、脳梗塞の再発リスクが高くなります。禁煙で、すぐに動脈硬化が改善することはありませんが、血管内皮がダメージを受けなくなるため、脳梗塞の再発リスクを下げることは可能です。喫煙していると、降圧治療の予防効果が期待できなくなるともいわれます。脳梗塞の再発を防ぐには、まず禁煙することが大切です。

適度な飲酒はOK!大量の飲酒は控える

適度な量の飲酒は、血液を固まりにくくする作用があり、血栓ができるのを防ぐため、動脈硬化の予防にもつながります。

1日の適切な飲酒量は下記のとおりです。

  • ビール中瓶1本(500mL)
  • 日本酒1合
  • ウィスキーダブル1杯
  • 焼酎2分の1合弱
  • ワイングラス2杯弱

参照:脳梗塞リハビリBOT静岡

(https://www.noureha-shizuoka.com/news/375/)

寝る前の飲酒はやめましょう。睡眠中の脱水がひどくなって睡眠の質を落とし、脳梗塞を引き起こすことになりかねません。

こまめな水分補給で脱水症状を防ぐ

水分が不足して脱水症状になると、血液の水分も減り、ドロドロになって血栓ができやすくなり、脳梗塞を引き起こす恐れがあります。1日に必要な水分量は1.5~2リットルです。高齢になると、体に蓄えられる水分量が減り、のどの渇きも感じにくくなります。定期的に水分補給をする習慣をつけることが大切です。水分は水やお茶が適していますが、利尿作用があるお茶は、できるだけカフェインの少ないものを選びましょう。

参照:脳梗塞リハビリBOT静岡

(https://www.noureha-shizuoka.com/news/375/)

入浴は「血圧・脱水・転倒」の3つに注意!

浴室と脱衣所を温め、温度差を少なくすると、血圧の急激な変化が防げます。38~40℃のぬるめの湯は、副交感神経を刺激するので血圧が下がります。長時間の入浴は大量の汗をかいて脱水の恐れがあるので、10分程度の入浴にしましょう。湯舟から勢いよく立ち上がると、めまいやふらつきが起こります。ゆっくり立ち上がり転倒しないように気をつけましょう。

質の悪い睡眠は再発リスクを高める

十分な睡眠時間をとっているのに日中に眠気を感じる人、睡眠時間が足りていない人は睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。睡眠時無呼吸症候群は、特に朝の血圧が高くなる「早朝高血圧」を招く恐れや、寝ている間に血管に負担がかかり動脈硬化がすすむことで、再発のリスクにつながりかねません。昼間に眠気があるとリハビリの妨げにもなります。

ストレスは血圧上昇の原因となる

ストレスがあると血圧が上昇し、脳卒中を引き起こす原因となることがあります。発症後は今までと生活が変わるため、疲労やストレスがたまりやすくなり、体の調節機能がバランスを崩して健康に影響を及ぼすかもしれません。ストレスはこまめに発散することが大切です。気分転換できる趣味や楽しみを見つけ、疲れを感じたときは無理をしないで休養をとりましょう。

目に見えない脳は定期検査でチェック!

脳は体の外からでは状態がわからないので、月に1回程度の定期検診で再発が起きていないか確認しましょう。年に1回程度、MRIなどの画像検査を受けるとさらに安心です。脳ドックは、頭部のMRI検査などの画像検査や、血液・尿検査などの一般検診もあわせて行います。まだ症状が現れていない異常の発見や、発症、進行を防ぐ目的の検査です。


脳梗塞は再発リスクが高いといわれる病気です。しかし、生活習慣などを見直して再発の危険因子を減らすことで、再発リスクを大きく低下させることができます。少しずつでも継続して行うことで予防につながります。