自宅でリハビリ・社会復帰に備えて

自宅でのリハビリに必要な福祉用具、介護保険を利用して購入またはレンタルできるもの、自宅改修、外泊訓練についてまとめました。また社会復帰に向けた日常生活でのリハビリについても調べました。

自宅でのリハビリに必要な福祉用具と自宅改修

車いすや手すり、歩行器、歩行補助杖、スロープ、移動用リフトなどの福祉用具は、介護保険を利用してレンタルすることができます。また腰かけ便座(据え置き式便座や補高便座など)、入浴補助器具(バスボードや浴槽内椅子)などは介護保険で購入できるので、ケアマネージャーと相談してプランや業者を選びましょう。

必要ならば自宅の改修も検討します。例えば車いすで家の中を移動するために段差のある場所にスロープを設置したり、滑り止めのある床に変更したり、ドアを引き戸に取り換えたり、手すりを適所に設置したり、排せつがしやすいようにトイレを和式の便座から洋式に代えたりします。

外泊訓練で自宅でのリハビリに備える

自宅でのリハビリに備えて、入院中から準備しておくと安心です。

例えば、自宅で一泊二日程度の外泊訓練を行い、退院後の生活がスムーズに行えるかチェックしましょう。屋内の移動や排せつや入浴ができるかどうか、家族の負担がどのくらいになるのかを中心に、病院で訓練したことが自宅でできるか、実際の生活のイメージを掴み、病院スタッフと一緒に問題点を見つけ、リハビリ内容を再検討したり、病院で課題に応じたリハビリを継続して対応できるようにします。

さらに福祉用具が自分に合っているのか、自宅改修が必要か、介護保険の利用も検討します。例えば手すりをどこに設置するのか、問題となる段差がないか、通路の幅を計算したり、生活動線の確認、介護保険をどう利用するかなど、病院スタッフに自宅を訪問してもらい、アドバイスをもらいましょう。

日常生活でのリハビリの心得

日常生活で少しづつできる目標をもち、リハビリを続けましょう。

例えば一人で立てない人は、車いすやベッドを使って座ってできる体操を行い、身体機能が低下しないようにします。また睡眠時間を調整し、生活リズムを整えましょう。

一人で歩くのが困難な人は、日中ベッドから離れるようにし、手すりなどを設置して身体を動かし、身の回りのことを行うようにします。

歩ける人は行動範囲を広げ、患者会や地域の活動、趣味のグループなどに参加するなど、役割を持つことでやりがいを感じられるでしょう。

また外出には、バスや電車の乗降練習、歩行器や車いすの利用、下肢器具や食事で利用する箸やスプーンなどの自助具の用意、目的地や駅のトイレやエレベーターなどの設備を調べておくこともおすすめです。介助をする人は、患者さんの麻痺側に立って転倒しないようにするなどのコツを、理学療法士さんや作業療法士さんに事前にアドバイスしてもらいましょう。

社会復帰に向けて

日常生活が安定してきたら、家族と一緒に医師らに相談して通勤が可能か、勤務に耐えられるか、職場環境が調整可能か、集中できるか、意思疎通できるかなどを確認して、会社に相談します。必要ならば障害者職業支援を受けることもできます。

まとめ

自宅でのリハビリや社会復帰後も自分の現在の能力を理解し、家族に見守れながら無理をせず、生きがいや自分の役割を見つけて、生活の質を高めることを意識しましょう。

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