感覚障害(しびれ・麻痺)

感覚障害(しびれ・麻痺)の症状

感覚障害とは

脳梗塞の後遺症として現れた感覚障害とは、麻痺側に生じるしびれや感覚異常を指します。しびれだけの場合もありますが、感覚神経に異常が起きるため、筋力・統制力の低下を生じる運動感覚の失調や逃避反射の喪失などがみられます。ケガに気づかなくなることもありますので注意が必要です。

感覚障害の種類と具体的な症状

感覚障害は感覚過敏、異常感覚、錯感覚、神経痛などの症状を陽性症状、感覚鈍麻、感覚脱失のどの症状を陰性症状に分類されます。

  • 感覚過敏:周囲の音や匂い、味覚、触覚など外部からの刺激が過剰に感じられ、激しい苦痛を伴って不快に感じられる状態のこと。
  • 異常感覚:しびれ・ じんじん・ぴりぴりなどが自発的にみられる感覚のこと。
  • 錯感覚:異なった感覚 として認識された感覚を指し、触覚を痛み・ぴりぴり感として感じることが多い。
  • 神経痛:多様な要因によって末梢神経が刺激されることで起こる痛みのこと。
  • 感覚鈍麻:五感(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)が鈍くなり、感じにくくなる状態のこと。
  • 感覚脱失:五感(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)が感じなくなる状態のこと。

感覚障害のリハビリについて

運動麻痺のリハビリと連動

感覚障害のリハビリは、神経回路の回復という視点から、運動麻痺のリハビリと連動しています。麻痺側の手を積極的に使うCI療法や促通反復療法、電気的刺激を与える機能的電気刺激(FES)や恵頭蓋時期刺激(TMS)などが行われています。

自分や家族でできる感覚障害のリハビリ

運動麻痺のリハビリの中で、自宅でできることを継続していくことが大切です。また、感覚低下によるケガにも注意が必要なので、家族の見守りも欠かせません。

感覚麻痺のリハビリの事例紹介

姿勢の崩れがしびれと関連している場合も考えられます。麻痺による姿勢の崩れを修正し効率的な動きを取り戻していくことで、しびれに改善が見られた例があります。

--------------------------------------
※このページの参考文献
・『全部見える 脳・神経疾患~スーパービジュアル 徹底図解でまるごとわかる! 』 服部 光男 監修(成美堂出版) 2014年5月出版
・『よくわかる最新医学 新版 脳梗塞・脳出血・くも膜下出血』 高木誠著(株式会社主婦の友社)2018年5月出版
・『患者のための最新医学 脳梗塞・脳出血・くも膜下出血』高木誠著(高橋書店) 2015年9月出版

--------------------------------------

おもな脳梗塞の後遺症と
リハビリの方法

こちらのページもチェック!

関連記事一覧